公益財団法人野口研究所

研究概要・成果Outline / Result

The international glycan repository GlyTouCan version 3.0

Akihiro Fujita, Nobuyuki P Aoki, Daisuke Shinmachi, Masaaki Matsubara, Shinichiro Tsuchiya, Masaaki Shiota, Tamiko Ono, Issaku Yamada, Kiyoko F Aoki-Kinoshita
Nucleic Acids Res. 2021 Jan 8;49(D1):D1529-D1533.
https://doi.org/10.1093/nar/gkaa947

論文概要
国際糖鎖構造リポジトリの更新

 糖鎖は、シグナル伝達現象や細胞間コミュニケーションにおいて重要な役割を果たすとともに、レクチンやウイルス、バクテリアに認識され、多くの生命現象において様々な役割を担っています。しかし、文献にあるおびただしい数の糖鎖関連データを整理するシステムは存在しませんでした。そこで、国際的な糖鎖構造リポジトリとしてGlyTouCanが開発され、研究者が糖鎖構造にアクセッション番号を付けることができるようになりました。これはまた、様々なデータベース間での糖鎖データの統合を促進することにも繋がりました。GlyTouCanは入力されたテキスト形式に関わらず、糖鎖のあらゆるレベルの曖昧さを認識し、それぞれに固有のにアクセッション番号を付与できるように開発されました。本論文では、GlyTouCanの最新バージョン3.0とその使用方法、および今後の開発計画について説明しています。

糖鎖構造の登録とアクセッション番号の発行
糖鎖構造の登録とアクセッション番号の発行