公益財団法人野口研究所

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糖鎖オントロジー 〜データを記述する国際ルール〜

糖鎖科学研究から産出されるデータは多様であり、様々なデータベースが開発されてきましたが、それらのデータを利用する場合、データベースへの収載方法や収載するデータなどが個別のルールとなっており、統一されていませんでした。そのため必要とするデータを収集する際や関連した情報を取得することが困難な状況でした。 そこで、国内外のデータベース開発者が協働で統一したルールとして、これまでに糖鎖情報[1]と複合糖質情報[2]のルールを作成しました。この開発により糖鎖関連データを統一されたルールで記述することが可能となりました。各データベース開発者は、これらのルールに従って、各自のデータベースを開発することで、利用者が必要なデータへアクセスすることが容易となりました。
参考文献
  1. GlycoRDF: an ontology to standardize glycomics data in RDF. Ranzinger R, Aoki-Kinoshita KF, Campbell MP, Kawano S, Lütteke T, Okuda S, Shinmachi D, Shikanai T, Sawaki H, Toukach P, Matsubara M, Yamada I, Narimatsu H. Bioinformatics. 2015 Mar 15;31(6):919-25. doi: 10.1093/bioinformatics/btu732. PMID: 25388145
  2. The glycoconjugate ontology (GlycoCoO) for standardizing the annotation of glycoconjugate data and its application. Yamada I, Campbell MP, Edwards N, Castro LJ, Lisacek F, Mariethoz J, Ono T, Ranzinger R, Shinmachi D, Aoki-Kinoshita KF. Glycobiology. 2021 Aug 7;31(7):741-750. doi: 10.1093/glycob/cwab013. PMID: 33677548